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2019年6月

2019年6月18日 (火)

マルチの効果~トマトの場合

今年は、大玉トマト(ホーム桃太郎品種)を植えている。これまで、夏野菜は直播にしろ苗づくりにしろ、種からしか育てていなかったが、トマトは時間がなかったため、苗を購入した。種からでも、苗からでも、品種が同じなら苗のほうが断然育てやすいことが、まず確認できた。

そして、マルチの効果については、驚くほど生育が良い、という実感も得ている。トマトは乾燥に強いと言われている作物だが、適度な水分があったほうが、やはり生育は良いようだ。

Kimg0195 さて、今年の順調な生育状況を見て言えることだが、トマトの育て方の難しさは、結論から言うと何もないかもしれない。写真は、4段目の花が咲いている状態で、1段目は傷がついたものが多かったため、摘果し、2段目はとてもきれいに、順調に育っている様子の場面。離れてみると、慣行栽培の様子と何も変わらない感じだ。ということは、ハル農法でのトマト栽培は、想像以上に簡単なのかもしれない。ただし、苗を植え付けてから、毎日こまめな管理が必要なことも、今年はとくに痛感している。

これまでは、「なるべく手間をかけない農業」を意識していたので、毎年「放置状態」だった。脇芽を摘むこともなく、自然に任せて育てていた。しかし、トマトの脇芽を放っておくと、あまりにも茎と葉が茂り過ぎて、互いに光合成を邪魔するような酷い状態になる。そして、肝心の実もあまりつかない。それでは、何のためにトマトを栽培しているのかわからない。トマトは、きちんとした管理なしでは育てるのが難しい野菜だということが、8年経って身に染みた。

逆に、今年は「脇芽をかく」「支柱を立てて誘引する」という管理作業をしているだけで、とても伸び伸びと育ってくれている。

まだ結論を急いではいけないが、今年はたくさんトマトを孫に食べさせることができそうだ。ちなみに、自然農法の完熟トマトは、そのままケチャップかと思わせるような味になる。このトマトは、ぜひハウス栽培にもチャレンジしたくなる。

2019年6月13日 (木)

カボチャの着果

自然農法の研究を始めて9年目に入り、初めて「夏野菜が順調に育っている」と書けるようになった。写真は、2日前に撮影したカボチャの雌花で、いつの間にか受粉していたものだ。1週間ほど前に一番果になる雌花のつぼみを見つけたのだが、それは摘果してしまった。

Kimg0173 カボチャ栽培では、「一番果が一番美味しい」という人と、「一番果は早すぎるので、数節あとの雌花を着果させた方がいい」という人がいる。どちらが本当なのか、よくわからない。しかし、ほかの野菜、キュウリやトマト、ナス、ピーマンなどは、本体が大きくなるまで摘果するほうが良いと体験としては理解している。カボチャだけは、いまだによくわからない。

そこで、とりあえず一番果は積んでしまい、2番果を育てようと見守っていた。すると、別のツルで咲いた雌花が先に受粉してしまった。たった2日だが、きょうの姿は、2日前の2倍には大きくなっている。夏野菜は、本体が大きいと、実も大きくなるのが早い。

いま育てている夏野菜を整理すると、スイカ、キュウリ、カボチャ(ウリ科)、トマト、ジャガイモ、ナス、ピーマン、トウガラシ(ナス科)、トウモロコシ(イネ科)、エダマメ、アズキ、落花生(マメ科)、赤シソ、青シソ、バジル=播種予定=(シソ科)。サツマイモに挑戦してみたかったが、準備が間に合わなかった。

今年は、畑の運営の方向性を思い切って変えてみた。いままでは、「日本の農業を救わなければいけない」「そのためには、自然農法の実用化しか道はない」と力んでいた。しかし、自然農法に対する世間の関心は、冷静に考えて「ほぼゼロ」ということがわかった。いまだに肥料栽培と無肥料栽培の違いすら議論にならず、「土の中には野菜の養分が必要だ」と誰しもが考えている。

それは科学的に間違った認識だと考えているのだが、そのことを表現し続ける根気がなくなった。それに、孫たちに食べさせるために、いろんな野菜を作りたいという別の意欲が湧いてきている。そこで、自分の意識は「日本の農業を守る」ではなく、「家族の食を守る」にシフトチェンジすることにした。

そんな意識に変わってきたところで、ちょうど「学びの農園」の入会者も少しずつ増えてきており、実際にみんなで野菜づくりをワイワイ楽しむことが、とても楽しい。野菜づくりに肥料はいらないし、もちろん、農薬もいらない。そして、美味しい。なぜ、みんな肥料を使おうとするのだろうか。使わないほうが美味しいのに。 

2019年6月 5日 (水)

肥料は使わない、という意味

自然農法の研究をしていて、9年目にして気づいたことがある。世間は、自然農法のことなど知らない。園芸に興味があって、家庭菜園を営んでいる人のほとんども自然農法を知らない。ネット検索や農業専門誌などを読まない農家は、なおのこと肥料を使わない自然農法など聞いたこともない。自然農法=無肥料栽培=は、とてもマニアックで、完全に農業界のニッチ(隙間)であるという現実だ。

インターネットの発達によって、自然農法に関する情報を検索することはできる。10年前には、福岡正信、岡田茂吉といった先駆者についても、大雑把だが知ることはできた。いまでは、私も含めて自分流の自然農法にチャレンジしている人はたくさんいることがわかる。私自身も、13年前に木村秋則さんの特集番組を視て刺激を受け、すっかり自然農法の研究にハマってしまった人間だ。当初は夢中になってネット検索したり、本を買い込んで読み漁ったりした。なので、自然農法についての世間の関心は高いものと勝手に思い込んでいた。

しかし、いま冷静に振り返ると、「実は狭い世界で、少数の人間だけで盛り上がっているのではないか」という気がしてきた。おそらく、そのことは間違いないだろう。だからこそ、自然農法については、いよいよ冷静なアプローチが必要な時代を迎えているのだと思う。

このブログも、開設したのは平成18年なので、なんと13年経っている。当時私は、新聞社を辞めてから福祉や教育、まちづくりの分野で活動していた。なので、URLのなかに「地域再生(chiiki-saisei)」という文字が入っている。ブログのテーマは「地域再生に挑む」だった。当時から社会構造の崩壊が始まっており、地域社会の人間関係も寸断されていた。どうすれば、私たち現代人は幸せな社会を手に入れることができるのか。それが私の活動のテーマだった。

そして、子育て、高齢者、障害者、いじめ、不登校、引きこもり、うつ、といったテーマを掘り下げていった結果、共通項である食の歪みにたどり着き、農業の世界に飛び込むことになった。

とくに自然農法の研究を始めたのは、2011年4月からだ。東日本大震災を経験し、「いまの日本が立ち直り、安心できる未来を手に入れるためには、自然農法の確立しかない」と思った。あれからまる8年が過ぎた。いろいろあった。ありすぎて簡単には言い表せないが、ひとつだけ象徴的なことがある。ブログに掲載する写真が、8年前と変わってきたことだ。

Kimg0152_1 以前は、野菜に思い切り近付いて撮影することがほとんどだった。いまは、すこし引いて撮影することが多くなってきた。このときの心理状態を振り返ると、われながら面白い。

当初は「出来栄えの良い野菜」だけを取り上げて、さもうまくいっているように発信していた。たぶん、自信のなさの表れだったのだろう。いまでも自信がついたわけではないが、さすがに8年も畑のことをしていると、「無肥料で野菜が育つ」のは当たり前だという感覚だけは身に付いた。写真はトウモロコシで、上のものが5月29日撮影、そして下のものは6月4日撮影。多少のばらつきはあるものの、肥料を使わずとも、どの野菜も大きく育ってくれる。

その理論もより明確になっているし、なにより野菜が美味しい。

Kimg0063 そういえば、以前は野菜の味にはあまり関心がなかった。それよりも、無肥料で成立する農業技術が必要だという気持ちが強すぎて、それどころではなかった。しかし、無肥料で育つことと、美味しい野菜であることは、表裏一体だといまはわかる。自然農法は、たまたま美味しい野菜ができることはない。大きく、たくさん育つなら、それはみな美味しい野菜になってくれている。

このことは、おそらく畑を直接見て、さらに野菜を味わってもらわないと理解してもらえないだろう。

見てもらったら、ようやく理論について興味を持ってもらえるのだろう。

そんなことを最近考えている。

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