マルチの効果~トマトの場合
今年は、大玉トマト(ホーム桃太郎品種)を植えている。これまで、夏野菜は直播にしろ苗づくりにしろ、種からしか育てていなかったが、トマトは時間がなかったため、苗を購入した。種からでも、苗からでも、品種が同じなら苗のほうが断然育てやすいことが、まず確認できた。
そして、マルチの効果については、驚くほど生育が良い、という実感も得ている。トマトは乾燥に強いと言われている作物だが、適度な水分があったほうが、やはり生育は良いようだ。
さて、今年の順調な生育状況を見て言えることだが、トマトの育て方の難しさは、結論から言うと何もないかもしれない。写真は、4段目の花が咲いている状態で、1段目は傷がついたものが多かったため、摘果し、2段目はとてもきれいに、順調に育っている様子の場面。離れてみると、慣行栽培の様子と何も変わらない感じだ。ということは、ハル農法でのトマト栽培は、想像以上に簡単なのかもしれない。ただし、苗を植え付けてから、毎日こまめな管理が必要なことも、今年はとくに痛感している。
これまでは、「なるべく手間をかけない農業」を意識していたので、毎年「放置状態」だった。脇芽を摘むこともなく、自然に任せて育てていた。しかし、トマトの脇芽を放っておくと、あまりにも茎と葉が茂り過ぎて、互いに光合成を邪魔するような酷い状態になる。そして、肝心の実もあまりつかない。それでは、何のためにトマトを栽培しているのかわからない。トマトは、きちんとした管理なしでは育てるのが難しい野菜だということが、8年経って身に染みた。
逆に、今年は「脇芽をかく」「支柱を立てて誘引する」という管理作業をしているだけで、とても伸び伸びと育ってくれている。
まだ結論を急いではいけないが、今年はたくさんトマトを孫に食べさせることができそうだ。ちなみに、自然農法の完熟トマトは、そのままケチャップかと思わせるような味になる。このトマトは、ぜひハウス栽培にもチャレンジしたくなる。