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2019年5月 3日 (金)

有機農法と自然農法はどう違うのか? その根本的な違い

最近、「オーガニック」という言葉が流行りだしている。気になるのは、消費者の安全志向から始まった流行ではなく、「オーガニックビジネス」の宣伝に踊らされている、文字通りの「流行り」のように見えることだ。オーガニックの基礎である「農業の現場」を知らない消費者は、おそらく格好の餌食になるので、注意してほしいと願う。(つまり、原料に農薬や、ホルモン剤などの肥料が使われていても、加工品になると消費者には見分けがつかないので)

いまの時点では、健康ビジネスが盛り上がっていて、「健康になるためには、オーガニックの食べ物(衣類や化粧品も)が良い」と、だれもが言う。この「だれもが言う」とか「だれもが考える」というところに、最も危険な落とし穴があるものだ。そもそもオーガニックとは何なのか?

正直なところ、よくわからない。直訳すれば「生き物由来のもの」「自然由来のもの」という感じで、範囲が広すぎてつかみどころがない。農業の現場レベルでいうと、「農薬、化学肥料、遺伝子組み換え種子を使わない」という基準があって、日本語では「有機農業」とか「有機農法」「有機栽培」という言葉が使われている。では、化学肥料を使わず、有機肥料を使う農作物は本当に安全なのかというと、それがそうでもない。たとえば、遺伝子組み換え作物で、しかも農薬や抗生剤たっぷりの飼料作物を食べている家畜(牛、豚、鶏)の糞を使った有機肥料については、とくに規制はなく野放し状態。だから私個人は有機肥料も安全ではないと思っている。

と、ここまで書いて、ようやく本題に入ってきた。安全だと思われているオーガニックの作物、つまり有機農法によって栽培された作物と、自然農法の作物、どこがどう違うのか? 自然農法の作物はオーガニックの作物ではないのか?

つい先日、ヘルスコーチという専門職の方々と打ち合わせをする機会があり、深く考えさせられる場面があった。それが、この記事のタイトルでもある「有機農法と自然農法の違い」に関する問題だ。ヘルスコーチという職種に限らず、医療や栄養学などの専門家は、だれもが「オーガニック」を薦めている。だから、食べ物については有機農法の作物なら何でもOKだと考えている。そして、専門家の多くは、自然農法の存在を知らないという。たとえ知っていても、有機農法と自然農法の違いまで知っている人はいないようだ。

そんな話になると、いままで頑張ってきた努力では、まだまだ足りないのだと思う。しかし、落ち込んでもいられない。その場で「有機農法と自然農法の違い」について説明してみた。すると、とりあえずは理解していただけたようだ。その説明とは以下のものだった。

Photo 「有機農業に限らず、いまの農業は“循環”の考え方を基本にしている。植物を動物が食べ、動物を微生物が分解し、分解された栄養で植物が育つ。その考えを基本にしているから、植物の栄養分である肥料を畑や田んぼに入れている。その栄養分を化学肥料に頼るのか、有機肥料に頼るのかどうかは別にして、植物の栄養分を施す考え方は同じである」

「自然農法は、“循環”ではない。地球の生命は、38億年前に生命の祖先である微生物が生まれて以来、種類、量ともに増え続けている。過去、5回ほど隕石や気候変動などで大量絶滅の危機を経験しているが、常に生命は増え続けている。その自然の仕組みを応用した技術だから、肥料は要らないし、栄養価の高い作物ができる。それが自然農法である」

図は、Halu農法基礎講座のテキストで使っているもので、地球の生命は、生態系ごと徐々に膨らんできている。つまり、循環ではないのだ。

こんなことをいう農業の専門家は、日本には存在しないかもしれない。ところが、物理学や生物学を専門にしている人と話をすると、この話はストンと落ちるようだ。結論から言うと、有機農法だろうが、自然農法だろうが、安全で美味しければどちらでもいい。しかし、両者は根本的に違う考え方で農作物を育てているのだということは、そろそろ声を大きくして説明しなければいけないと思う。

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