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2014年9月22日 (月)

仰天の事実~これを知ったら後戻りできない!?

本日、茨城大学農学部の成澤才彦(なりさわ・かずひこ)教授にお会いしてきました。成澤先生の著書「エンドファイトの働き方と使い方~作物を守る共生微生物」(農文協刊)は、新しい農法を探るうえで大変参考になりました。

このほど特許出願したものの、いまの日本では「完全な無肥料栽培」の話は、どこか遠い星の話のように受け取られている気がします。私の畑で起きていることは事実なのですが、「たまたまでしょ?」と言われることもありますし、「どうせ隠れて何か(肥料のようなもの)を入れてるんじゃないか?」という顔をされることもあります。

植物と微生物の共生については、やはりその道の専門家にお話をうかがいたいと思い、成澤先生にお時間を作っていただきました。そこで、なんとも衝撃的な話をうかがうことができました。

成澤先生が講演のときに使うグラフがあり、その場で見せていただきました。それは、森林の土壌に含まれる窒素分についての調査結果です。

Photoイギリスの科学誌「New Phytologist」に2012年に掲載された論文からの引用です。題名は「The below-ground perspective of forest plants: soil provides mainly organic nitrogen for plants and mycorrhizal fungi」。英語が苦手なので、訳が間違っているかもしれませんが、たぶん「森林植物の足元の世界」といった感じでしょうか。副題は「土壌は、植物や菌根菌に対して、主に有機体窒素を供給している!」という考察です。

図は、窒素分の割合を示す棒グラフです。緑はアミノ酸、青はアンモニア、茶色は硝酸です。そして、衝撃はここからです。右と左のグラフは、割合が大きく異なっています。これが示す意味とは・・・

まず、右側のグラフについて説明します。これは、森林の土壌に含まれる窒素化合物の割合を示しています。つまり、森林の土壌成分を分析したとき、アンモニアが最も多く、次いでアミノ酸、そしてアミノ酸とほぼ同じぐらいの硝酸が検出されたというものです。アンモニアが8割近くあります。これまでの農学では、この分析結果から、「植物はアンモニアや硝酸を養分としている」と解釈したのです。

では、左側のグラフは?

これは、実際に森林の植物が根から吸収した窒素化合物を分析した結果です。なんと、アミノ酸が8割で、アンモニア、硝酸ともに1割前後となっています。自然界の植物は、アンモニアも硝酸も、ほとんど吸っていない!! これが事実なのです。

いままでの、「植物は無機栄養しか吸収できない。だから無機栄養であるアンモニアや硝酸が養分なのだ。だからアンモニアや硝酸を肥料として与えるのだ」という常識に真っ向からぶつかる新事実ではありませんか。

もちろん、このことは、科学技術が進歩した今だからこそ発見できたことだと思います。そして、成澤教授によると、この雑誌に掲載された内容は、すでに世界的には周知のことになっているそうです。ということは、今でも硝酸態窒素やアンモニア態窒素が重要な肥料であると考えている人の多い日本の農業界は・・・

ちなみに、左側のグラフについて補足しますと、窒素源の8割をアミノ酸として吸収しているというのは、もちろん微生物との共生関係によって供給されているということです。

*Phytologistは、「植物を主な研究対象とする生物学者」の意味だそうです。

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