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2014年9月 5日 (金)

知っておきたいこと~Haluの世界その2

新規就農を目指すにしても、家庭菜園を楽しむにしても、「これだけは知っておきたい」という知識があります。それは、「植物は、根から養分を放出している」という事実です。

以下は、専門書からの引用です。

「このように根からはいろいろな形で有機物が放出されている。その放出量は無菌状態のときよりも有菌状態のときのほうが多い。有菌状態では作物が光合成で同化した炭素の12~40%が根から放出されるという。土壌の飢えた微生物にとって、これは絶好のエサであり、当然根の周囲に群がる。また、根の防御機能を破れる菌にとっては、根の内部はもっとエサのある空間である」(西尾道徳著、「土壌微生物の基礎知識」農文協刊、p88)
*文中の「光合成で同化した炭素」とはブドウ糖などの糖類を指します。

なぜ、こんな大切なことが、理科の教科書に載っていないのでしょうか。そして、ここまで書かれているのに、なぜ現代の農学は、植物と微生物の共生関係について研究テーマを広げてこなかったのでしょうか。

理由の解明など、いまとなってはどうでも良いのですが、もし理科の教科書にこのことが書いてあったら、たくさんいる子供のなかに、何人かは興味を持って無肥料栽培の研究を進めてくれたはずです。(そうすれば、私は取材するだけで良かったのです。自分で実験を始めてしまい、本当に苦労したんです)

愚痴をこぼすのはこれくらいにして、話を本題に戻します。

「自然状態にあるかぎり、植物は本質的に共生生物なのである」(小川眞著、「作物と土をつなぐ共生微生物」農文協、p76)

植物と微生物はそもそも「「ワンセット」だということです。植物の光合成の働きとは、太陽光を受け、空気(二酸化炭素)と水を合成してブドウ糖をつくることです。

「光合成って、二酸化炭素を吸って酸素を吐くことじゃないの?」

はっきり言うと、それは根本的に間違った理解です。ブドウ糖をつくる過程で、副産物として酸素が余るというだけの話です。そして、ブドウ糖はあらゆる生き物にとっての主食成分ですから、当然、すべての微生物のエサになるわけです。

2図の通り、植物は根からブドウ糖を放出し、土壌の共生微生物は、アミノ酸やビタミン、ミネラルなどをお返しします。

「人間が養分を入れたほうが、作物が早く、大きく育つのじゃないのか?」

残念ながら、人間が養分(とくに窒素栄養)を入れてしまうと、共生微生物たちは養分をつくることを止めてしまいます。最新研究では、そこまでわかってきています。つまり、完全に無肥料で野菜をつくりたいと思うなら、「ほんの少しでも肥料分を入れてはいけない」のです。

植物が養分を放出しているという事実を受け入れるには、覚悟が必要でしょう。たんに表面的な知識として頭に入れたぐらいでは、「肥料(養分)で野菜を育てる」という固定観念は崩せません。その意味で、この事実をどう受け止めるかが、Haluの世界に入るためのチケットのようなものだと思います。

完全な無肥料栽培に興味を持てない方にとっては、きっと混乱が増すばかりだと思います。これ以降、このブログを読んでくださる方には、そのことをぜひご承知おきください。

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