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2014年8月 4日 (月)

現代農法の相違点

Photo_3自然農法もしくは自然栽培と呼ばれている農法について、自分の畑で起きていることと異なる点が気になっています。「自然農法ノート」をまとめはしましたが、読んでいただいた方から、「これは、従来の自然農法ではない」という感想をたくさんいただくようになったからです。

前回、「農学」という観点から新旧の相違点をご紹介しました。今回は「農法」の観点から相違点をまとめてみます。

区別するのは、従来の肥料農法(慣行農法&有機農法)、自然農法(自然栽培)、そして現在私の畑で起きている事象を新・自然農法(仮称)としました。表は、4項目について比較したものです。このうち3項目については、前回の表と同じです。とても重要な項目だと考えています。

1. 窒素栄養の吸収形態
まず、窒素栄養の吸収形態ですが、自然農法に関する文献や、自然農法を実践している方々のサイトを拝見すると、かなり考え方に幅があって、基準はないようです。「植物が無機態窒素しか吸収できない」という知識に縛られているのかどうかは分かりません。少なくとも表のように、慣行農法であれ有機農法であれ、従来の自然農法であれ、無機態窒素を吸収することを前提にしているようです。

「有機態窒素を吸収する」と考えている場合も、例外扱いです。しかし、新・自然農法は完全に「有機態窒素の吸収」を前提にした考え方です。

2. 畑の肥沃度
これも、前項目に関連しています。「無機態窒素を吸収する」という考え方に共通しているのは、「肥沃な畑が野菜を大きく育てる」という考え方です。肥料を使わないという自然農法(自然栽培)でさえ、「時間をかけて森の土をつくる」ことを目指しています。つまり、あくまで土を肥沃にすることが目標になっているため、その途中でできる野菜は、どれも小さくなってしまうのです。

しかし、新・自然農法は、「100%有機態窒素を吸収する」という考え方に基づいています。植物がブドウ糖を根から放出し、微生物はその分だけアミノ酸やビタミン、ミネラル分を適量お返しします。そこに余分な栄養分はありません。つまり、畑が肥沃である必要はまったくないのです。

3. 微生物の働き
「畑を肥沃にする」ということは、微生物が有機物を分解したり、直接化学肥料を投入したりすることです。また肥料を入れない自然農法(自然栽培)では、微生物の死骸が植物の養分になるという考えが基本なので、それも「畑の肥沃化」と同じことです(微生物のエサを入れることによって微生物を増やす手法もこれにあたります)。

新・自然農法は、植物の成長に必要な物質を微生物が放出すると考えています。それらの微生物を「創造型微生物群」と呼びますが、微生物はアミノ酸、ビタミンなどさまざまな物質を放出していて、それが直接植物に吸収されるなら、微生物の死骸は関係ありません。

4. 根の働き
これも上記3項目に大きく関係しています。植物は光合成でつくったブドウ糖(糖類)を根から放出し、それをもらった微生物がアミノ酸やビタミン、ホルモンなどを放出して植物に供給しています。つまり、完全な「共生関係」です。

ところが、従来の農法には(自然農法や自然栽培でさえ)、根から放出するブドウ糖について考慮されていません。植物と微生物の共生という観点では、例えばダイズの根粒菌のように、植物と直接接触もしくは侵入している微生物だけを「共生」と呼び、根から離れた微生物との共生関係は、なぜか注目されていません。

根圏という言葉があります。根から1㎜以内を根圏と呼び、この中で植物と微生物が養分交換を行っていることは、専門書では明確に記述されている基礎中の基礎でもあります。それなのに、現実の栽培技術にこの知識が組み込まれていないことに、私はとても大きな疑問を抱いています。

以前にも書いたことですが、「農家の数だけ農法がある」といわれる現代農業は、この言葉に潜む矛盾に向き合う必要があると思います。「農家の数だけ」ということは、つまり農法に再現性がない証拠です。本来、農法とはだれが実践しても同じ結果を得られる方法のことを言うのであって、人によってやり方を変えなければ実現しないものは、もはや「農法」ではないと思うのです。



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